2008年12月19日

氷食には氷食のマナーを!

  
昔から氷を食うクセがある。昔というのは遥か古代、それは僕がまだオール乳歯だった3歳だったころだ。当時の僕は知能もチンパンジーと福田元総理の中間くらいしかあらず、余裕で鼻くそなんかも食しており、同年代の中ではかなりのエリート鼻くそグルメであったことだろう。

「ちょっと待てよ…もしかして鼻くそは食べ物じゃないのでは?」

そう悟ったのは齢5歳、季節はセミどもがセミ語で「セックス!誰でもいいからセックスしよ!」とけたたましく鳴き叫ぶ蒸し暑い夏の日のサマーデイ(※1)。鼻くそが非食物であると確信した経緯は祖母にむちゃくちゃ叱られたためである。

(※1)重要なので


鼻くそのことなんてどうでもいい。氷。とにくか物心ついた時から現在まで、暇さえあれば冷凍庫から氷を取り出してバリボリと貪る習慣がある。そのためかアゴの筋力が常人のそれを遥かに超越し、アゴ部分のみが室伏と化してしまっているのが現状だ。アゴだけは室伏広治。

息だけは福山雅治みたいな言い方をしてみたもののそれは当然ながら日本国民誰一人として得をすることのないウソで、見た目は普通のアゴである。しかし僕が"ビール瓶の栓を歯でオープンできる"という全人類誰一人として得をしない特技を持ち合わせているあたり、やはりアゴ筋は発達しているのだろう。


そんな誇り高き氷食サイヤ人のプリンスとして過ごしていた高校時代のある日、唐突に彼女ができた。比較的大人しく真面目だった彼女、奇遇なことにそんな彼女もまた氷食人種だった。これは運命だとかそんな安っぽいもんじゃない。デスティニーだ。和訳すると、そう……運命。

お付き合いを始めてから数日後、学校帰りに彼女を自宅へ招き入れた。あれはそう、かげろうが揺らめく夏の日のサマーデイ(※1)。部屋へ通した彼女に颯爽と差し出すはグラスに氷をたっぷりとブチ込んだコーヒー牛乳。もはやBEST of おもてなしと断言して間違いない。

キャッキャウフフと談笑しつつ二人で一つのグラスを使いコーヒ牛乳を飲む男女…実に健全そのもの。高校生は間接キッスを貪り合うくらいが健やかな全であろう。

しばらくすると彼女はグラス片手に口を大きく開き、コーヒー牛乳もろとも氷を口内にダイブインさせ始めた。さすが氷食ガール!良い食いっぷりだね!そんなことを思いながら僕は彼女の氷食行為をウットリと眺めていた。


すると彼女は何を血迷ったのか突如として口内のコーヒー牛乳をドバドバとグラスに逆流させるというスーパーマジシャン・セロも真っ青のサプライズな行動に打って出た。一体何事か。僕はトチ狂った彼女へ詰め寄った。

「何で吐き出してんだよ!」

「氷だけ食べたかったから」

氷だけを食べたいからコーヒー牛乳はグラスにリリースする。厳密に言うと氷だけを食べたいがために己の唾液が著しく混入した液体を二人で兼用するグラスに吐き出す。なるほどな、これは非常に合理的主義なキチガイだ。驚いたよ……まさかクジラの食物摂取方法を取り入れるとはね。


あのな、いくら唾液って言っても体液なわけよ。成分は違えど同じ土俵に立ってるのは尿とかそこらへんの選手。要するに体液プレイとかさ、こんなこと言いたくないけどアレだよ、スカ何とかトロだよ。やんわり表現するとスカトロバジーナ大尉。

僕は彼女に対して猛烈に遺憾の意を表明した。

「お前な!一回口に入れたもの吐き出すなよ!」

「えへへ」

そんな彼女のはにかんだ微笑みに、僕は惚れたんだ―――アホですわ。えへへて。そんなチンケなスマイルでごまかせるような過ちではない。完全なる氷食マナー違反である。仮に僕が氷食王国を築き上げたとすれば確実に問答無用の死罪を突き付ける法律を作るだろう。それほど悪質な愚行だ。

でもそのコーヒー牛乳は飲んだけどね。いやだってさ、彼女の唾液飲みたいもん。通に言わせれば唾液と他の液体はミックスさせることなく、100%混じりっけ無しの唾液をリットル単位でグビグビ飲みたいけれどそんなこと要求できないし。

「スカトロとか無理!」とかみんな決め付けで言うけど、好きな人だったらスカトロだって尿くらい朝イチのシャワー感覚で浴びれるよきっと。浴びたことないけど。あってたまるかよ。


スカトロ彼女のことはさておき。幼い頃から僕の氷食行為を注意してきた母親が、ここ数年前から何やら氷食活動をおっぱじめた。数ヶ月前に二人でディナー(50%OFFの惣菜と麦茶)を楽しんでいた時のこと。その時も母親はおもむろに氷を頬張り出し、やはり血は争えんものだ…と、そんな感慨深い気持ちで僕は目の前の母親を眺めていた。


口に含んだ麦茶をグラスに吐き出していた。




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posted by 和 at 04:11| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして、ライさんのブログ経由で参りました。
通りすがりの身分でつかぬことを申しますが、
氷食は鉄分不足の症状でもあると生物化学の授業で聞いたことがあります。
貧血など経験したことはございませんか?
Posted by らららのらら at 2008年12月21日 13:56
>らららのららさん

初めましてようこそー。
貧血はないですが、確かに身立ちくらみなどを発動してしまうことは昔から多々あります。
そうなると物心ついた頃から鉄が足りてないということになり、
こりゃあまりにも可哀相なコンディションで産まれちまったな、僕、という話ですね。
亜鉛サプリの他に鉄分サプリも服用することを検討してみます。
Posted by 和 at 2008年12月22日 03:14
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